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HAPPY*PRESENTATION

スケッチブックでプレゼンテーション

私がよく参加する分野(情報教育とか日本語教育とか)の学会発表といえば、もうほぼ100%と言っていいほどPowerPointが使われています。別にPowerPointでなければいけない理由などどこにもないはずですが、当たり前のようにみんなそれを選択します。

でも、これもやはり業界の傾向という部分があるようです。私は広告業界の本も好きでよく読むのですが、この業界のプレゼンテーションでは、スケッチブックにペンの手書きのボードを使うという人が今も多いようです。とある広告系クリエイターは「PowerPointは小奇麗に仕上げられるかもしれないが、それでは思いは伝わらない」などと言っているようです。

どちらが伝わるか?という命題はさておき、発表者が「PowerPointを使う以外考えたことがなかった」と言っているようでは、考えてツールを「選んでいる」ということにはなりません。それはPowerPointに「使われている」のです。そう聞くと当たり前のように感じてしまうかもしれませんが、自覚的に選んでいない人はものすごく多いのではないかと思います。

私はとある発表で「PowerPointを使わないといけないルールなんてない。今回だってスケッチブックに手書きでプレゼンテーションしようかと直前まで考えていた」という話をしたことがあります。まぁ、半分くらいは主張を演出するための小道具的な位置づけで考えていたのですが(スケッチブックの大きさは教室での発表には向かないので)、この発言にはインパクトがあったようで、「スケッチブックでの発表も見たかったです」なんていう声も何人からかいただきました。

反響をいただけるのはありがたいのですが、勘違いしてもらいたくないのは、PowerPointとスケッチブックは見た目のインパクトに違いはあるけれども、ツールとしては同じ方向性のものである、ということです。やはり順番に物語を語っていくものであり、流れに引き込んで説得する類いのツールです。私が「ツールを選ばなければいけない」と言ったのは、リニアな流れで相手を説得するべき発表なのか、それとも聞き手に思考の自由を与えて多様な意見を引き出すべき発表なのか、その根底の部分を自覚してほしいという意図があります。

もしかしたら、発表ではそこまで伝わらなかったのかもしれない。それほどまでにPowerPointの思想は根深いのか。そんなことを考えてしまいます。

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