ハッピープレゼン

プレゼンについて本気出して考えてみた。

拍手は狙わないとしてもらえない?

プレゼンが終わったあとに大きな拍手をいただくと、
話し手としては嬉しいものですよね。
自分のプレゼンを評価していただいた証にも感じて、
大きな達成感を得る瞬間だと思います。

この拍手って、プレゼンの内容とは違うところで、
ある程度コントロールされるものだと僕は思っています。

以前とある研究会に参加した際のことです。
プログラムでは5人が10分ずつ発表することになっていて、
僕は3番目にすることになっていました。
客席で前二人の発表を聞いていたのですが、
二人とも、プレゼンの前にも後にも拍手が一切起こりません。
内容が大したことなかった、というのも確かにありますが、
それでも拍手を拒否するほどのもじゃない。
これは内容以外に原因があるな、と考えました。

会場を観察してみると、まず司会に活気がないんですよね。
声も小さくて、プレゼン前に発表者の紹介もない。
発表者も重い空気のまま唐突にぼそぼそと話し始めるので、
これではプレゼン前に拍手をするタイミングがないわけです。
そして、プレゼンのあと質疑応答に移る際も、
質疑応答が終わって発表者が入れ替わる際も同じ。
司会はほとんど口を開かないし、
発表者も手元を片づけながら、顔も上げずに退場している。
最後も拍手をしようという空気にならないんですよね。

そこで僕は、会場の空気を変える実験をすることにしました。
司会者の振る舞いを変えることはできないので、
プレゼンの時間になったら、まずは意識して大きな声で、
題目と名前を述べて「よろしくお願いします」と頭を下げる。
そうすると、プレゼン前に拍手が起きたんですよね。

プレゼンが終わったら、また同じようにお礼を述べて、
質疑応答の開始を(司会任せにせず)自分ではっきり告げました。
そうすると、ここでも拍手が起きるわけです。
あとは同様に、質疑応答の終わりにも頭を下げて間を作る。
ここでもやっぱり拍手をいただけたので、作戦成功です。

僕が意識したことは「ここで拍手をお願いします」という
メッセージを送って場の空気を作ることでした。
会場の人たちは「拍手をする気がない」のではなくて
単に「拍手をするタイミングが見つからない」だけだろうと。
拍手はひとりでやると浮いちゃいますからね。
みんなが拍手するタイミングに合わせてやろうとするもの。
だからそのタイミングを用意しようとしたわけです。

これで会場の空気が少し変わったのか、
続く二人のプレゼンも、前後にきちんと拍手が起こりました。
これは単純にプレゼンの内容の違いだけじゃない、
拍手をするタイミングが明らかかどうかも関係がある、
そう僕は思っています。

プレゼンの前に「今から始めます」とはっきり言うと、
聞き手も「じゃあ聞くか」という姿勢になってもらいやすいです。
逆に、話し手がふわっと始めてしまうと、
聞き手も足並みが揃わずふわっとした状態が続きます。

プレゼンの最後も同じです。
しっかりと「終わり。聞いてくれてありがとう」と言うと
空気が締まって、聞き手は拍手で応じたくなるものです。
内容というより、条件反射的な要素もあるように思います。
聞き手に与える印象もよくなるので、
やっぱり最後は前を向いて挨拶するのは大切だと思います。

もちろん、拍手喝采という状態は、
プレゼンの内容が素晴らしくないと望めません。
でも、ちょっとしたことで拍手をもらえる可能性が高まるなら、
自分なりに狙ってみるのも悪くないんじゃないでしょうか。

Posted: 2011.08.06 | 固定リンク